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約2週間ぶりの更新になりました、毎日が夏休みのひだんです。
そんな働いてない(ブログも更新しない怠惰な)私が働き方の本を読んでみました。
タイトルから分かるように著者はお坊さん。
仏教の考えを通して、働き方に留まらない日常のイライラを解きほぐします。
お悩み相談の第一部と改めて著者の考えを八正道として解説する第二部からなります。
第一部はまず仏教用語を現実(相談内容)に即した形で読者に提示していきます。
そして、その言葉を使って悩みに答えていきます。
なので悩み毎に面白いひらめきがある解決法を提案するというよりは、
そうか、これもそのパターンなのかというような感想を抱くことが多かったです。
この本の基本命題はこれです。
入ってくる情報に対する人間の反応パターンとは、所詮(この)三種類しかないのです。
その三種類とは次のものです。
「欲」求める心の衝動エネルギー
e.g. もっと欲しくてたまらないよーッ
「怒り」拒絶する心の衝動エネルギー
e.g. 受け入れたくないもんッ、見たくないもんッ、聞きたくないもんッ
「迷い」興味が持てず、無視してしまう心のエネルギー
この3つの心の毒が煩悩を引き寄せます。
そしてこの煩悩は一度心を動かすとしばらくは止まらず、次々に心へと影響を与えるのです。
これを「業(カルマ)」と言います。
この連鎖は、恐ろしいことに、自分の中で閉じているのではなく周囲の人々にぶつかって
それがまた自分に戻ってきたりというように広がっていくのです。
これらを武器に悩みを解体していきます。
この本のいいところは、そのような悩みを持つ心理の裏にどのような考えが潜んでいるかを
明らかにしてどのような煩悩が巣食っているかを見せつけるところにあります。
ものすごく丁寧なですます調の文体の中で、キィィィ―ッと発狂する煩悩にまみれた人の本性が見所です。
例えば、目標が見つからないという悩みに対して、
「このかけがえのないジブンにしかできないことを成し遂げなければならないィィィ―ッ」などという大袈裟な欲望の衝動エネルギーに駆り立てられていますと、(中略)実現が難しい空想を描いてしまいがちです。
とこんな感じで悩みの前提にしている考え方の傲慢さを指摘して、
何かに手をつけてみて、試行錯誤していく中で目標や本当にやりたいことが見つかるんだ、
と処方箋を与えています。
このように、煩悩フリーへのキーワードは「慢(プライド)」と「実践」です。
悩みの中心には、実践のないままに何かを求める、拒絶する、無視するという「慢」があって、
それを解消するには実践しかないということです。
悩んでいる人の心の裏を暴く洞察、これが本書の最大の魅力です。