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図書館に本を返してからブログの記事にするのはなんか違うという感覚がある。
ブログに書きたいなら返す前に書けばいいし、書く前に返したなら大して響いた作品ではないということなのではないか?
そんな葛藤を振りきって、それでもやっぱり紹介したいんだよ!と思えた
森絵都さんの短篇集の中の一つの短編「17レボリューション」について紹介します。
(ブログの趣旨との矛盾には目をつぶってやってください)
こういうところから話は動き出すのですが、起承転結でいう転の部分でツボにハマりました。
小説はあまり説明し過ぎるとネタバレになって罪悪感を覚えるので
途中経過をすっ飛ばしてそのポイントに移ります。
多感な高校生なので、いろいろあってやっぱりイヅモに話を聞いてもらいたくなり会いに行くと・・・
イヅモは主人公が今まで必死に目をそらして来た現実をどストレートに突きつけます。
比喩で表すと傷口に塩をすりこむというよりも傷口にナイフを突き立てるような感じです。
この傷口にナイフを突き立てるような感じがたまらんのです。なんかツボなんです。
頑張って表現してみると、
今ある現実が崩壊して、なんかぐるぐるする。
それでももう一度現実に戻される。
そうすると同じ現実がちょっと一味違っている。
ぐるぐるはただの一回転ではなく螺旋階段だったんだみたいな。
分からないような分からないような言葉で語ってしまいましたが、
一言で言えば崩壊と再生ということです。
この崩壊のさせ方のど直球性になんだかグッときました。
この要素は森絵都さんの長編「いつかパラソルの下で」で感じたものとよく似ていて、
それゆえ読み終わって時間が経っても頭から離れなかったのでしょう。(※2015/3/20下線部修正)
ちなみにこの短編「17レボリューション」は「君が見つける物語」シリーズの「ティーンエイジ・レボリューション」にも収録されているようです。